
貯蔵する油種と数量
灯油・軽油・A重油などの油種を確認し、タンク容量だけでなく、実際に貯蔵・取り扱う最大数量を整理します。複数のタンクや他の危険物がある場合は、同一場所として扱う範囲を管轄消防本部・消防署へ確認します。
灯油・軽油・A重油などを、少量危険物の範囲でタンクに貯蔵し、発電機やボイラーなどの設備へ供給する場合は、タンク本体だけでなく、設置場所、防油堤、配管、注入口、通気管、標識・掲示板、届出などについても、あわせて検討する必要があります。
このページでは、少量危険物タンクの計画に必要な内容を、「貯蔵する油種と数量」「設置場所と設備」「消防本部・消防署への相談、届出と設置後の管理」の3つに分けて説明します。


灯油・軽油・A重油などの油種を確認し、タンク容量だけでなく、実際に貯蔵・取り扱う最大数量を整理します。複数のタンクや他の危険物がある場合は、同一場所として扱う範囲を管轄消防本部・消防署へ確認します。

屋内か屋外か、建物や敷地境界線、火気を使用する設備との位置関係を確認します。あわせて、タンク本体、防油堤、配管、注入口、通気管、標識、給油や点検に必要なスペースなどを検討します。

管轄消防本部・消防署への事前相談、必要な届出、施工後の確認、使用開始後の日常管理まで、計画から設置後に続く流れを確認します。
少量危険物タンクを計画する際は、まず、貯蔵する油種と最大貯蔵数量を明確にします。タンクの呼称容量だけでなく、実際に貯蔵・取り扱う数量、複数のタンクや他の危険物の有無も確認し、計画する設備が少量危険物の範囲に該当するかを検討する必要があります。
| 主な油種 | 指定数量 | 少量危険物に該当する数量の目安 |
|---|---|---|
| 灯油 | 1,000L | 200L以上1,000L未満 |
| 軽油 | 1,000L | 200L以上1,000L未満 |
| A重油 | 2,000L | 400L以上2,000L未満 |
※1 少量危険物は、一般に指定数量の5分の1以上、指定数量未満を目安としています。
※2 A重油は、製品の性状によって危険物区分が異なる場合があるため、使用する油のSDSで確認してください。
※3 複数のタンクや他の危険物がある場合は、同一場所として扱う範囲を管轄消防本部・消防署へ確認してください。
「同一場所」とは、危険物を貯蔵し、又は取り扱う場所について、一つの少量危険物貯蔵取扱所として扱われ、届出や位置・構造・設備の基準を判断する範囲です。
屋外のタンクは、原則としてタンクごとに一つの場所として扱う運用例があります。屋内のタンクは、原則として建築物ごとに判断されますが、建物内の区画などにより、区画ごとに扱われる場合があります。
また、複数のタンクが同一工程で使用される場合などは、まとめて一つの場所として扱われることがあります。
※同一場所における危険物の貯蔵又は取扱数量が指定数量以上となる場合は、原則として、消防法に基づく許可を受けた危険物施設で貯蔵し、又は取り扱う必要があります。
※具体的な扱いは自治体によって異なるため、管轄消防本部・消防署へ確認してください。
少量危険物タンクの検討では、タンクの呼称容量だけを見て判断しないことが大切です。実際の計画では、通常どの程度まで貯蔵するか、受入れ時にどの程度の数量を取り扱うか、同一場所に予備容器や他の危険物があるかもあわせて確認しておく必要があります。
タンクの呼称容量と実容量
通常の貯蔵量と最大貯蔵量
受入れ時の取扱量
予備容器や他の危険物の有無
供給先設備との関係
少量危険物タンクは、タンク本体だけを置けばよいというものではありません。設置場所、流出防止、配管、受入れ方法、点検のしやすさまで含めて、設備全体として計画する必要があります。
屋内・屋外の別、周辺建物、敷地境界線、火気設備、車両動線などを確認します。
建物、敷地境界線、道路との位置関係
火気を使用する設備や可燃物との離隔
タンクローリーの停車位置と注油ホースの経路
点検、補修、将来の交換ができるスペース
貯蔵する油に適した構造・材質であることを確認し、据付・固定方法や液面管理も含めて考えます。
貯蔵油に適した材質と構造
容量、形状、据付・固定方法
転倒防止、移動防止、外面の防錆
点検口、液面確認、過充填防止の方法
漏えいした危険物が周囲へ流出しない構造とし、貫通配管や排水管理も含めて確認します。
防油堤、囲い、タンク室等による流出防止
貫通配管部分の漏えい防止
雨水が入る場合の排水管理
タンクや防油堤の基礎・固定方法
消防庁の技術的助言では、少量危険物を貯蔵するタンク周囲の囲いは、当該タンクの最大容量以上を収容できる容量とする考え方が示されています。複数のタンクを一つの囲いに設置する場合は、最大容量のタンクを基準とし、複数のタンクから同時に危険物が流出しないための措置を講じる考え方が示されています。
※具体的な構造や容量は、管轄消防本部・消防署へ確認してください。
配管経路、支持方法、接続部、注入口、通気管の位置と表示を、使用方法に合わせて計画します。
配管の材質、接続方法、支持、腐食対策
注入口の位置、こぼれ防止、表示
通気管の位置、高さ、先端構造
弁類、ストレーナ、漏えい確認の方法
少量危険物貯蔵取扱所であることや、危険物の類、品名、最大数量などを確認できるよう、見やすい位置に標識・掲示板を設けます。
標識・掲示板の設置位置
危険物の類、品名、最大数量の表示
防火に関し必要な事項の表示
汚れ、退色、破損による見えにくさの確認
必要な消火設備の種類、数、設置位置は、設置場所や建物用途等によって異なるため、管轄消防本部・消防署へ確認してください。
少量危険物タンクの計画では、製品の製作・購入・施工を進める前に、設置場所を管轄する消防本部・消防署へ相談することが重要です。必要な届出や図面、施工後の確認方法は自治体によって異なる場合があります。
油種
最大数量
設置場所
使用目的
設置方式
配置図
タンク図
防油堤
配管系統
注入口・通気管
条例等に基づく届出
消防側からの指示事項
図面と施工内容の整合
配管漏えい確認
標識・掲示板
消火設備
漏えいの有無
管理担当者への引継ぎ
点検記録の開始
| 確認箇所 | 主な確認内容 |
|---|---|
| タンク本体 | 腐食、変形、塗装の剥がれ、漏えいの有無を確認します。 |
| 防油堤・タンク室 | ひび割れ、雨水、油の滞留、不要物の有無を確認します。 |
| 配管・弁類 | 漏えい、緩み、腐食、支持部の異常がないかを確認します。 |
| 注入口・通気管 | キャップ、表示、破損、閉塞、先端部の異常を確認します。 |
| 液面管理 | 急な液面低下や、使用量との不一致がないかを確認します。 |
| 周囲 | 火気、可燃物、車両接触、整理整頓の状態を確認します。 |
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