設置年数
地下貯蔵タンクの設置時に交付された完成検査済証の交付年月日から起算します。
Leak Prevention Measures for Underground Storage Tanks
平成23年2月1日に施行された法令改正により、一定の条件に該当する既設の地下貯蔵タンクには、危険物の流出事故を防止するための措置が必要となりました。
このページでは、対象となる地下貯蔵タンクの確認方法、該当した場合に必要となる措置、地下貯蔵タンクの継続使用が難しい場合の代替策及び施工時の注意事項を説明します。
この流出事故防止対策は、主に、地盤面下に直接埋設された既設の鋼製一重殻地下貯蔵タンクを対象としています。
対象となるかどうかは、次の3項目の組合せによって確認します。
地下貯蔵タンクの設置時に交付された完成検査済証の交付年月日から起算します。
タンク外面に施工された保護方法を確認します。
設置又は変更許可申請時の添付書類に記載された板厚を確認します。
タンク室に設置された地下貯蔵タンクや二重殻タンクなどは、次の表による判定とは取扱いが異なります。
設置時の資料が残っていない場合や、塗覆装の種類を確認できない場合は、設置場所を管轄する消防本部・消防署へ確認してください。
設置年数、塗覆装の種類及び設計板厚が、次のいずれかに該当する地下貯蔵タンクです。
| 塗覆装(外面保護)の種類 | 設置年数 | 設計板厚 |
|---|---|---|
| アスファルト | 20年以上~30年未満 | 4.5mm未満 |
| 30年以上~40年未満 | 6.0mm未満 | |
| 40年以上~50年未満 | 4.5mm以上 | |
| モルタル | 30年以上~40年未満 | 4.5mm未満 |
| 40年以上~50年未満 | 6.0mm未満 | |
| 50年以上 | 8.0mm以上 | |
| エポキシ樹脂、 タールエポキシ樹脂 | 40年以上~50年未満 | 4.5mm未満 |
| 50年以上 | 6.0mm以上 | |
| FRP(強化プラスチック) | 40年以上~50年未満 | 4.5mm未満 |
| 50年以上 | 4.5mm以上~12.0mm未満 |
次のいずれかの措置を講じます。
タンク内面にコーティングを施し、内面からの腐食を抑制します。
電気的な作用によって、タンク外面の腐食を抑制します。
必要な検知性能を備えた高精度液面計などを設置します。
設置年数、塗覆装の種類及び設計板厚が、次のいずれかに該当する地下貯蔵タンクです。
| 塗覆装(外面保護)の種類 | 設置年数 | 設計板厚 |
|---|---|---|
| アスファルト | 40年以上~50年未満 | 4.5mm未満 |
| 50年以上 | すべての設計板厚 | |
| モルタル | 50年以上 | 8.0mm未満 |
| エポキシ樹脂、 タールエポキシ樹脂 | 50年以上 | 6.0mm未満 |
| FRP(強化プラスチック) | 50年以上 | 4.5mm未満 |
次のいずれかの措置を講じます。
タンク内面にコーティングを施し、内面からの腐食を抑制します。
電気的な作用によって、タンク外面の腐食を抑制します。
ボイラーや非常用発電機などに使用している地下貯蔵タンクが、上表のいずれかに該当した場合は、地下貯蔵タンクを継続使用する方法と、廃止して別の方法へ切り替える方法を検討します。
該当する区分に応じて、FRP内面ライニング、電気防食又は危険物の微小な漏れを早期に検知する設備を設けます。
タンクの状態、今後の使用予定年数、施工条件及び維持管理費用を確認したうえで、採用する方法を検討します。

少量危険物としての取扱いは、タンク1基の容量だけで決まるものではありません。
複数のタンクを設置する場合は、合計数量、設置位置、タンク間の関係及び「同一の場所」として扱われる範囲を確認する必要があります。異なる危険物を同じ場所で貯蔵・取り扱う場合は、各危険物の指定数量に対する割合を合算して判定します。
タンクの配置や数量を決定する前に、設置場所を管轄する消防本部・消防署へ確認してください。
FRP内面ライニングの施工前には、地下貯蔵タンク内の危険物を抜き取り、内部のクリーニング及び素地調整を行ったうえで、腐食、減肉、せん孔、亀裂その他の異常を確認し、所定の方法により板厚を測定して施工の可否を確認します。
点検の結果によっては、当初予定していた内面ライニングを施工できず、タンク本体の補修、追加工事又は地下貯蔵タンクの廃止が必要になる場合があります。
その場合は、施工前に行った抜取り、清掃、開放及び点検の費用に加えて、補修費用又は廃止費用が必要になる場合があります。
消防庁通知では、内面コーティングの施工日から10年を超えない日までの間に1回以上タンクを開放し、コーティングの異常の有無等を確認することが望ましいとされています。板厚の確認は、電気防食の実施状況などにより省略できる場合があります。具体的な点検内容及び方法は、設置場所を管轄する消防本部・消防署へ確認してください。
電気防食は、地下貯蔵タンクなどに防食電流を流し、タンク外面の腐食を抑制する方法です。
電気防食には流電陽極方式や外部電源方式などがあり、採用する方式によって必要となる設備、点検方法、維持管理及び電源費用が異なります。
電気防食は、採用する方式に応じて、設備の点検、維持管理及び電源に関する費用が必要になる場合があります。
地下貯蔵タンクは、設置年数の経過により、「腐食のおそれが高い地下貯蔵タンク」又は「腐食のおそれが特に高い地下貯蔵タンク」に該当するようになる場合があります。該当した時点で、必要な流出防止措置を講ずる必要があります。
高精度液面計などの早期検知設備を設置しているタンクでも、設置年数の経過によって「腐食のおそれが特に高い地下貯蔵タンク」に該当した場合は、FRP内面ライニング又は電気防食が必要になります。
流出事故防止措置の工事、設備変更又は地下貯蔵タンクの廃止を計画する場合は、変更許可、届出、完成検査その他の手続きが必要になることがあります。実際に必要となる手続きと施工条件は計画内容によって異なるため、工事を行う前に、設置場所を管轄する消防本部・消防署へ確認してください。