トラブル事例のQ&A
震災直後、震災以降に発生するオイル設備トラブル事例のQ&A
下記一連の作業を実施される場合は、周囲の充分な安全を確保の上、電源停止、火気厳禁、油漏洩対策(油受け皿、油吸着マット等のご用意)を配慮の上、実施して下さい。 専門知識を有する方による実施をお願い致します。 また、回答(A)は、事例のひとつで、状況による個別の判断が必要になります。御参考としてご理解下さい。
A:手順は下記のとおりです
【原因について】
不着火(ボイラー・発電機本体に原因がある場合を除く)原因として考えられる主な項目は下記3つです。
1. A重油に水が混入(主にメインタンクが地下タンクである場合)
2. A重油に空気が混入
3. A重油にスラッジ(さび、不純物等などの沈殿物で泥状)が混入
1・2の場合は、A重油が黄白濁します(A重油の正常色は半透明の黒・黄・緑色の混合色)。
3.の場合は、A重油が濃い黒色で泥状となります。
【確認方法について】
送油配管のボイラー本体オイルストレーナーよりA重油を安全に採取して色相を確認して下さい。色相が該当する場合は、機器の使用を中止して下さい。
【1・2の混入原因の確認】
a. 目視での確認
目視にて、タンク及び配管の損傷を確認。損傷がある場合は、修理を要します。(但し、目視できない部分での損傷の可能性もあります)
b. 目視で発見できない場合は、専門業者による調査が必要です。
(想定される混入の原因については詳細1・2を参照下さい)
原因の確認箇所は、
1. 配管等の接続部分、付帯機器の緩みの確認
2. ガス加圧による漏洩検査
((財)全国危険物安全協会 地下タンク等定期点検事業者の認定業者を推奨致します)
3. 付帯設備の分解確認
【1・2の対処方法の例】
a. 設備損傷の復旧が容易な場合
損傷部分の修理
b. 設備損傷の復旧が困難な場合
本格的な修理の期間において、運転を停止できない場合は仮設タンク・仮設配管の設置後、本格的な修理。但し 必ず消防署に事前協議を行って下さい。
(ポイント・・仮設タンクは、A重油の場合は2000L未満のタンク、また容量はタンク手配可能状況並びにA重油の手配可能な最低ロット量を考慮の上、決定して下さい。)
【3の対処方法の例】
振動により、タンク内のスラッジが撹拌された事によるものです。数時間~数日間後にスラッジがタンク下部に再度堆積します。専門業者によるタンク内の清掃を実施して下さい。
「詳細1」:
A重油に水が混入する主な原因(地下タンク、地下配管の場合)
混入した水は主に地下水または滞留した雨水によるものです。地下水が原因である場合は、地下水位より低い部分に混入原因があります。滞留した雨水が原因である場合は、地下タンクプロテクター・ボックス(上部に蓋があるもの)内に滞水した雨水等によるものです。この場合は、特にタンク内侵入用マンホールのボルトの緩み又はパッキンの劣化に依る事例が多い。 地下水位の高さは、漏洩検知管(地下タンク周囲にある4箇所の蓋部分、但し二重殻タンクは漏洩検知管を設置していない場合が多い)に、棒を挿入し、地下水位の高さを確認して下さい。その上下位置関係により水の浸入箇所の特定をします。
「詳細2」:
A重油に空気が混入する主な原因
配管損傷の他、接続部の緩み等によるものです。
A:送油配管系統に設置された下記機器の動作不良等が主な原因(この想定は、お客様のご使用の機器により異なります。)
1. タンク・配管の漏洩
2. 通気配管の通気障害(通気口金具引火防止網(通気管先端 部)の目詰まり)
3. 送油配管系統の付随部品の障害
3-1.送油逆止弁の弁座損傷
3-2.オイルストレーナーの目詰まり
3-3.オイルポンプ(通例はギヤ-式)の故障(ギヤ-ボックス内異物混入等)
3-4.自動弁(電磁弁・電動弁・エア駆動弁等)の故障。エア駆動弁の場合は、エア供給の確認を要します。
3-5.フロートスイッチの故障
3-6.オイルポンプ制御系統(漏電ブレーカーの作動・マグネットスイッチの故障・サーマルトリップの作動等)
サーマルトリップの作動は3-3が原因する場合があります。
3-2.オイルストレーナーの目詰まり
3-3.オイルポンプ(通例はギヤ-式)の故障(ギヤ-ボックス内異物混入等)
3-4.自動弁(電磁弁・電動弁・エア駆動弁等)の故障。エア駆動弁の場合は、エア供給の確認を要します。
3-5.フロートスイッチの故障
3-6.オイルポンプ制御系統(漏電ブレーカーの作動・マグネットスイッチの故障・サーマルトリップの作動等)
サーマルトリップの作動は3-3が原因する場合があります。
A:機器の運転を停止して下さい。
本作業は専門業者による作業として下さい。
メインタンクの液面がサービスタンクより高い位置にある場合は、自然流下でメインタンクよりサービスタンクに油が入ります。一般的にはこれを防止する為自動弁により送油配管を閉止しますが、電磁弁をご使用の場合は電磁弁の弁座に異物が混入し、閉鎖ができなくなりサービスタンクに油が流れ込みます。
メインタンクの液面がサービスタンクより高い位置にある場合は、自然流下でメインタンクよりサービスタンクに油が入ります。一般的にはこれを防止する為自動弁により送油配管を閉止しますが、電磁弁をご使用の場合は電磁弁の弁座に異物が混入し、閉鎖ができなくなりサービスタンクに油が流れ込みます。
対処方法は、自動弁の動作の確認と電磁弁の弁座の確認(この作業は、専門知識が必要です)後、異物の除去が必要です。
また、他にフロートスイッチの動作不良が考えられます。その場合は、フロートスイッチ検出部(サービスタンクに取付されている部分)をサービスタンクより抜き出す等により、手でフロートを上下させ動作確認をして下さい。
2名以上での作業を原則として下さい。
また、他にフロートスイッチの動作不良が考えられます。その場合は、フロートスイッチ検出部(サービスタンクに取付されている部分)をサービスタンクより抜き出す等により、手でフロートを上下させ動作確認をして下さい。
2名以上での作業を原則として下さい。