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燃料オイルタンク選定の手引き

 
 
 
 
 

タンク の種類

設置する場所 による区分

■ 地下タンク
地盤面下に埋没されているタンク
HMTO・HTOSF
■ 屋外タンク
屋外にあるタンク
HSOT・KTO・KTA
■ 屋内タンク
屋内にあるタンク
上図左と建物屋上:室一体形ユニット 油庫 KTY
上図建物内: HSOT
 
 

タンク の種類別 比較の例

メインタンク貯蔵量 : 軽油・灯油 1,000L未満 、 重油 2,000L未満 の場合

タンク 種類
地下 タンク
屋外 タンク
屋内 タンク
型式 ・ シリーズ
シリーズ
シリーズ
シリーズ
新設 コスト
×
地下土木工事等 の費用による
ランニング コスト
×
漏洩検査等定期点検 の費用による
防油堤内 雨水の排水作業を要する
浸水リスク
(タンク内浸水及び油流出リスク)
設置時の防水性能を日常管理等により維持する必要有
通気口金具高さ以上の水没に対応不可
タンク高さ以上の水没に対応不可
浸水高以上に設置する場合は適
タンク側面からの
距離規制
必要
タンク周囲1m

メインタンク貯蔵量 : 軽油・灯油 1,000L 、 重油 2,000L以上 100,000L迄 の場合

タンク種類
地下 タンク
屋外 タンク
型式 ・ シリーズ
シリーズ
HSOT
シリーズ
新設 コスト
×
地下土木工事等 の費用による
ランニング コスト
×
漏洩検査等定期点検 の費用による
防油堤内 雨水の排水作業を要する
法定定期点検
必要
不要
浸水リスク
(タンク内浸水及び油流出リスク)
設置時の防水性能を日常管理等により維持する必要有
通気口金具高さ以上の水没に対応不可
タンク高さ以上の水没に対応不可
危険物取扱者免許
必要
必要
タンク側面からの
距離規制
必要
 
 

タンク の使用頻度別 の例

常時 燃料を使用する タンクの場合

・燃料コスト
燃料コスト低減方法として、タンクローリーチャーター便による入札方式があります。この場合のタンク実容量選定方法例は下記とおりです。
タンク実容量 = { タンクローリー貯蔵量 + ( 一日の最大消費量 × 予備日数 ) } ÷ タンク使用可能率
 
【条件 例】
1.タンクローリー貯蔵量 = 6 KL
2.一日の最大消費量 = 1 KL/日
3.予備日数(燃料を使用する期間中の祝祭日数及び雪害等を考慮した燃料納期) = 4 日
4.タンクの使用可能率(使用可能量/実容量) = 0.95
 
【計算 例】
タンク実容量={ 6 KL+( 1 KL/日 × 4 日 ) } ÷ 0.95 ≒ 10.6 KL 以上
 
【選定 例】
A.屋外タンクの場合
  HSOT-12   (実容量 12,000 L)
B.地下タンクの場合
  HMTO-12   (実容量 12,000 L)
  HTOSF-12 (実容量 12,000 L) 公共施設等の場合
 
【備考】
計算結果による 10.6 KLの特注製造も可能ですが、計算条件の「予備日数」並びに「タンク使用可能率」の流動性、特注品によるコストアップ等を考慮の上、計算結果による実容量以上の近傍型式を選定しております。

非常時 に使用するタンクの場合

・想定する稼働時間
燃料補給されない状態で、一定時間の稼働を行う必要がある場合
タンク実容量(備蓄量) = 想定稼働時間 × 消費量 ÷ タンク使用可能率 + 試験運転等による燃料使用量
 
【条件例 】
1.想定稼働時間 = 72 h
2.消費量 = 5 L/h
3.タンクの使用可能率 = 0.9
4.試験運転等による燃料使用量 = 40 L
 
【計算 例】
タンク実容量 (備蓄量)= 72 h × 5 L/h ÷ 0.9 + 40 L= 440 L以上
 
【選定 例】
A.油庫 KTYの場合
  KTY-490 ( 実容量 490 L)
B.KT シリーズの場合
  KTO-98TR ( 実容量 980L )
  KTA-98 ( 実容量 980L )
 
【備考】
計算結果による 440 L の特注製造も可能ですが、計算条件の「試験運転等による燃料使用量」並びに「タンクの使用可能率」の流動性、特注品によるコストアップ等を考慮のうえ、計算結果による実容量以上の近傍型式を選定しております。
 
・サービスタンク実容量を備蓄量に加算する ことについて
メインタンクからサービスタンクへ燃料の自動供給を行う場合のサービスタンクは、実容量に対して約80%~30%程度で推移しています。
このため、計画上の備蓄量に加算されないことをお勧めしております。
 
 

タンクの 用途別 例

メインタンク
サービスタンク
負荷設備
メインタンク
サービスタンク
負荷設備
別呼称
主タンク ・ 貯蔵タンク ・ ストレージタンク等
小出槽 ・ 中継タンク等
(例)
エンジン式 発電機
ボイラー ・ 炉 等
目的
貯蔵を行うもの
主に負荷設備への供給量調整等を行うもの
燃料を消費することにより電力、熱等へのエネルギー変換を行う設備、機器類
使用例
外部(タンクローリー等)より購入した燃料を貯蔵
または
外部へ払出しするために貯蔵するタンク
負荷設備の燃料供給に必要な落差圧力
または
負荷設備より燃料返油(戻り油)を受け入れるタンク

型式
屋外タンク HSOT
“HSOT”
 
地下タンク HMTO・HTOSF
“HMTO”
 
油庫 KTY
“KTY”
 
オイルタンクユニット KT シリーズ
KTA
“KTA”
 
KTO
“KTA”
 
オイルサービスタンク シリーズ
“ST”
 
油庫 KTY
“KTY”
 
オイルタンクユニット KT シリーズ
KTA
“KTA”
 
KTO
“KTA”
 

 
 

タンク の貯蔵量 表記

全容量 と 実容量

1.全容量: タンク内全ての容量を示す(右図)例:2200L

2.実容量: 消防関連基準による容量を示す(右図))例:1980L
消防関連基準により、タンク内全ての容量を示す容量2200Lに対して、一定の空間容積を差し引いた量1980Lが、実際にタンクに貯蔵できる最大量となります。弊社では、全ての容量表記を上記2による消防関連基準によある容量表記を行っております。
 
(参考)
全容量の 別呼称 : 全容積
実容量の 別呼称 : 実容積、申請容量(容積)、届出容量(容積)

使用可能量

実容量の全てを使用することはできません。
長い期間タンクを使用していると、タンク上部内面の結露等によりタンク内に水が溜まります。この水や混入物が取出口より燃料系統に流入しないように燃料タンクの取出口は、タンク下面より若干上部側に取り付けられています。
これによりタンク内全ての油を使用する事が不可能な構造になっています。(下図中の 使用不可量)
タンクをポンプにより吸い出す場合は、ポンプの吸引力によって液面の一部が下降します。この場合は、さらに使用可能量が減少します。
使用可能量=実容量-使用不可量
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